5月の文学フリマには行かれなかったので、楽しみにしていた。いきなり寒くなって風が冷たい曇り空だったけど、会場内はすごい熱気で汗をかくほどだった。
知り合いのライターさんたちが出店するということもあり、実際にお会いしたかったのと、仕事の勉強として。
本日お迎えした本のみなさんはこちらでした。
台湾 自動販売機コレクション2023/千屋通信所 ¥800
この千屋通信所さんの刊行物はどれもすばらしかった、私にとって。これを見ながら、作った方と、夜じゅう語り飲み明かしたいと思うような。
私が手に取ってページをパラパラとめくると、千屋谷さん(かな、お名前聞かなかったけど)が、的確に解説をしてくださって!「このバスは山道を片道4時間かけて終点まで行くんですよ」「終点には原住民の資料館があるんですよ」とかね。
迷って結局、私は「自販機コレクション」を購入した。千屋谷さんが今年台湾に行って集めた、さまざまな街の自販機のコレクション。「台湾ではマスクの着用義務が厳しかったからマスクの自販機がありました」とか、「コインロッカーもクレジット決済ができます」とか、教えてくれるんですよ〜。うれしかったなぁ。
帰りの電車で早速読んで、ほくほくしました。
このほかにも、台湾に行くのに、たぶん暮らすのにもこれさえあれば大丈夫、と思えるような細かな情報が掲載された「台湾旅行情報」というガイドも本当に魅力的だったのだけど、「ネットでも買えます」と言ってくださったので、必要になった時に購入したいと思う。
千屋谷さんさんが、コツコツ現地で集めた、本当に使える情報がぎっしり詰まっていました。
かぞくとうまく話せない/たまいこやすこ ¥1000
たまいこさんには、ライターの江角悠子さんのオンラインサロンでお目にかかった。その後、推しが表紙のAERAを読んでいて、「すてきな記事だなぁ〜」と思った記事のクレジットにたまいこさんのお名前があった。
オンラインサロンでの課題とか、たまいこさんの他の記事も拝見して、彼女の、言葉はやわらかいのに、どこかロックを感じるところが好きだった。
私は今オンラインサロンはお休みしているのだけど、サロンメンバーの方々が出店すると聞いて、ごあいさつしに行ったら、たまいこさんの本があったので買わせてもらった。
たまいこさんの夫、息子、娘、など家族と、何気ない日常会話や、楽しい思い出話のエピソード。どの物語も胸がほっこりする。たまいこさんは、どの家族との対話においても、何度も「だいじなことは話せない」と書いているのだけど、読んでいると「ほんとうにそうだろうか?」と思う。 いつもいつも「かぞくとうまく話したい」と思っているたまいこさんの、伝えたいだいじなことって、家族にも伝わってるんじゃないかな、と感じた。でもやっぱり、私たちは、家族だからこそ、大事なことを言葉にして日々伝えたいよね~。と共感もした。日本語のリズム感がとっても心地よく、情景が目に浮かんで、私の話だったかもしれない、と思うほどスルッとたまいこさんのかぞくに入った気がしました。
ここから先は赤ちゃん/原 里実 ¥500
会場に赤ちゃんを抱っこしている女性がいたのです。赤ちゃんがいたなら、目は離せないってもんです。赤ちゃんと女性は、数冊の本が置いてあるブースに座りました。そこに、この本がありました。赤ちゃんは6カ月だそうです。夫さんはデザイナーをされていて、装丁は夫さんによるもの。とくに帝王切開のイラストがとてもいいです。
これは、原さん自身の妊娠・出産を通して、家族や命についての思いが綴られている本。読んで改めて、私は女性の妊娠・出産の話を聞くのが好きなんだな、と思った。妊婦が100人いれば、その妊娠経過も出産方法も100通りで、どの出産のエピソードだって、すべてドラマティックで感動的なことは間違いない。「へぇ、そうなんだ」で終わる出産話なんてない。
小説家の原さんが描く、自身の妊娠・出産は、やはり自分の小さな心の動きを観察しているところや、赤ちゃんを愛おしいと思う気持ちの描写がすばらしかったです。
そのほか……
このほかにも、偶然知り合いに会ったら、その方が稀人ハンター・川内イオさんのブースにいて、紹介していただいて本を買ったらサインをくださった、ということもあったんだけれど、その感想はまた後日書きます!
おわり