受験生の親の自覚がない

受験生の親の自覚がない

なんで勉強しろって言わないの?

ある朝のこと。中学3年生の娘が次の日から中間テストだと気づいた。
洗面所にいた娘に、「明日からテスト?」と確認すると
「えっ!ほんとじゃん!やばっ!全然勉強してない」
と毎回テスト前のおきまりのセリフ。

朝の身支度をしながら、「やばいやばい、どうしよう」と騒いでいたと思ったら
「だいたいお母さんは受験生の親って自覚がなさすぎる」
と、焦りの矛先がなぜか私に向かってきた。
以前にも「何でもっと勉強しろって言わないんだ」とイラつかれたこともある。

そういえば私は、娘にほとんど「勉強しなよ」と言わない。
「ちゃんとしろ」と注意するのは、本人が「勉強する」と決めてやらなかったときと、塾の予定を忘れたとき。
父子家庭で育った私自身も、父から一度も「勉強しろ」と言われたことがないからかもしれない。

それに、自分の子育てでの反省もある。
長男が勉強を頑張りすぎて不登校になったことと、
学校が苦手で不登校の次男に、家で学習をさせていないこともあって、
娘にだけ「勉強しろ」と言うのは違うとも思っている。

あとは、単純にあんまり興味がないというか・・・
テストがいつからか、ということも忘れてしまうし、
子どもの通知表の成績もこれまであんまり興味がなかった。

私が美術館や展示会を見に行くときには娘に声をかけるんだけど、
娘には「フツーはね、受験生のお母さんは子どもを遊びに誘ったりしないんだよ」と言われたこともある。
でも娘は結局私と一緒に出かける(笑)。

そういえば数年前に、ママ友を飲み会に誘って「受験生がいるから・・・」と断られカルチャーショックを受けたことを思い出した。
受験生がいると家族までそんなに気を使わなきゃいけないのか、と心底驚いた。
そうか。受験生がいると大変なのか。
私はそんなふうになれる自信はまったくないけどどうしよう、と思った。
(私が中学3年のときも高校3年のときも、家族のだれ1人として気を遣ってもらった記憶がない。私の気のせいじゃないはず。)

母の言い分

ただ、進学先の情報を集めることだけは一生懸命やっている。いくつかの高校に見学に行ったり、学園祭に行って、受験相談したりもした。選択肢を提示して、この学校に行きたいならちょっと成績が足りないかもね、と考えたり、塾の先生に、今の娘の成績でどのくらいの高校を目指せるのか聞いたりもした。

「お母さんは受験生の親って自覚がない」という娘に対して
私の言い分は
「私は情報は集めている。それであなたが勉強しようがしまいがどっちでもいい。それは私の問題じゃない」
だ。

いくつか一緒に学校を見学して、娘は私立大学附属の女子高を志望するようになった。
推薦をもらうには、内申点はギリギリのライン。あと1〜2点上げる必要がある。
なんとか入れるかもしれない、と油断すれば合格できない可能性は十分ある。
不合格になって焦って公立高校を受験することになるかもしれない。

2024年になったら、きっと今よりもはっきり現状が見えて、娘は「やばいやばい」ともっと大騒ぎするだろう。
でももしかしたら、すんなり合格して「意外とちょろいな」とか思っちゃうかもしれない。
どうなるか、ちょっと楽しみだ。

人生は気づいたときにいつでもやり直せるから、若いうちにたくさん失敗や後悔をしたらいいと思う。
そして彼女が失敗や後悔をして助けを求められたときには、手を差し伸べて一緒に考えたい。

※一部、ちょっと書き方が悪かったなと思って修正しました(笑)